基本的立場

 在宅ケアの実践においては、地域で暮らす人々が自らの能力を最大限に発揮し、自立した生活を送ることができるように支援することをめざします。
 地域に暮らす多様な人々の人権と主体性を尊重し、地域で共に暮らすノーマライゼーションの考え方にもとづいて、健康増進・保健・予防・医療・看護・リハビリテーション・福祉・介護・就労・教育・住まい等のあらゆる側面において人としての尊厳と権利を守り、在宅ケアを必要とするすべての人々の生活の質が確保されるようにしていかなければならないと考えます。
 

本ステートメント作成の目的

 日本在宅ケア学会は日本学術会議に登録されている学術団体の中でも、在宅ケアに関する数少ない法人格をもつ団体の1つであり、保健医療福祉等の多職種による会員で構成されています。
 そのため、学会活動や研究成果の発信を通して、専門職や研究者コミュニティにとどまらず、広く実践家、市民、サービス提供機関等、わが国の社会に貢献する使命をもつと考えます。
 本ステートメントは、在宅ケアに関する日本在宅ケア学会の考え方を示し、在宅ケア実践の質の向上、および在宅ケア実践の推進を図ることをめざして作成するものです。